Sick Diary 2


2023年12月18日
決断、です
先日アメブロにも書いたのだけど。
先月、数年検査をし続けた聴神経腫瘍が少し大きくなるスピードが速いと言われ。
地元のA病院から、地元の少し大きなB病院に紹介状を書いてもらい。
B病院で検査結果を診てもらったところ、手術か放射線処置(ガンマーナイフ)が必要かもしれないと言われ。
B病院の担当のC先生が、一番安心して紹介できるということで、東大付属病院の先生に紹介状を書いてもらった。
東大付属病院、だなんて。
一生縁がない所、有名な人や大病を患っている人が行く所なんだろうと思っていたんだけど。
C先生に、ハッキリ断言された。
可能性があるのに検討せず、手術を決めちゃいけない。
ガンマーナイフについて、東大の専門の先生にしっかり説明を受け、その上でどちらを選ぶか、ちゃんと考えないといけない。
たぶん、あなたの今までの人生の中で、一番大きな選択だと思うから。
ガンマーの説明を受けないで手術を受けて、万が一、何か後遺症なんかが残ったら、必ず絶対に、あなたは後悔するから。
今までの私のことなんて、当然何も知らないC先生。
驚くほどハッキリと、お医者さんが「絶対」なんて言葉を使うことはないって思ってたのに、あまりにも堂々と「絶対」って言いきってくれて。
「東大付属病院」って名前だけに恐れおののき、及び腰になってた私、C先生の勢いにのまれ、紹介状を書いていただくことをお願いしたのだった。

そして。
とうとう、受診の予定日。
縁なんて絶対一生ないと思っていた本郷三丁目の駅。
スマホのMAPのナビをしながら歩いたけど、使い方悪いのか、歩いている方向の矢印マークがなぜか、歩いてる途中にクルッと変わる。
おかげで、いや言葉が違うな、そのせいで、MAPでは徒歩10分、のはずなのに、たぶん15分以上迷って、ようやくたどり着いた東大付属病院。
着いた後は、丁寧な案内板やスタッフさんの説明で、初めてでもわかりやすく、検査を受けることができた。
それにしても、さすがの東大付属病院。
こんなに患者さんがいるなら、待つのは仕方ないと、身をもって体感する感じ。
基本、係りつけの医院くらいしか行くことがなく、10人も患者さんがいると大混雑な感じで。
先日紹介された地域のB病院は、たくさんの患者さんがいて驚いたけど。
規模が違った、東大付属病院。
今日の予約患者数、なんて表示板、他の病院で見たことがないぞ。
3300人越え…すごいね。
紹介のみの病院で、全国からたくさんの患者さんたちが紹介されて、治療を受けているんだろうな。
1階の初診受付(紹介状持ってても当然初めてなのでまず診察券を作ってもらうところからだし)や会計受付、支払い待ちのスペースは、ものすごい数の患者さんや付き添いさんであふれかえってたけど、広い広い建物の各課に進むと、あっという間に分散されて、数人待ちくらいになってた。

案内してもらった3階の受付で、ショッピングモールのフードコートで見るような呼び出し端末を預かる。
順番が近くなったら振動とメロディが鳴り、確認ボタンを押すと画面に部屋の名前が表示される、と、診察券と個人情報が入ったケースに入れて渡された。
大きな病院ならではの、共通の待合室で名前を呼ばなくていい便利な案内だ。
まだこの辺は、数十人くらい、たくさんの人が座ってて。
端末で呼ばれ、表示された部屋の前のベンチで待っていると、間もなく名前が呼ばれ、私の診察になった。
初めてお会いしたD先生は、C先生と同年代くらいの若い優しそうな先生だった。
紹介状と照らし合わせながら、改めて説明し、地元の病院で説明されたガンマーナイフの処置について、メリットデメリットを含めて手術との違いなども丁寧に説明してもらった。
幸いなことに、私の症状でガンマーナイフの処置ができるようで、ひとまずそれにホッとし。
やっぱり手術は怖いし、準備もいろいろ必要で日数もガンマーナイフより長くかかることも考え。
その場で、ガンマーナイフの処置を受けることを決断し、日程も一番早い1月半ばに決めた。
ガンマーナイフの処置、2泊3日ですむらしい。
1月の処置の前に東大付属病院に行かずに済むように、事前の検査を今日済ませることにしてもらい、入院支援のカウンセリングも受けることになった。
大きな病院て、初めてだったけど。
検査、だけでたくさんの部屋があって。
採血も、専用の部屋に10以上の、銀行みたいな呼び出しカウンターがついたブースがあり。
番号で呼ばれたブースに進んで、処置してもらうのね。

そして、入院支援。
私が以前、地元の病院で突発性難聴で入院した時は、「今日から入院」と言われたのを、さすがに準備しますと、いったん帰宅して翌日入院したんだけど。
その病院では(地元では大きな病院)経験したことなかったぞ。
入院支援センター、という大きなスペースで、中に受付もカウンセリングブースもあり。
カウンセリングの予約をして、入院に関してのビデオを見て。
それから、症状や手術などの処置、入院にあたっての細かい問診をしてもらうのね。
Nonさんの場合は2泊3日という短期ですしね、と看護師さんも言うとおり、特にお見舞いや付き添いも考えてないし。
処置をしてすぐに退院ということで、部屋の希望もなく入院に対しての不安や心配もなく。
怪我して普通には動けないわけでもないので、何かお世話をしてもらうこともないし、「大丈夫だと思います」と返事した。

一日に、診察と検査とカウンセリングと、すべて詰め込んでしまったから、かなりの時間がかかったけど。
それでも、出かけてちゃんと説明を受けて、良かったと思う。
ガンマーナイフのメリットデメリット、いろいろあった。
まず、頭の手術をしなくていい。
手術になると全身麻酔で、たぶん髪を切らなきゃいけない、よね。
日数も、2週間くらいの手術と比べて、2泊3日で済む。
画像を見せてもらったけど、金属の枠みたいなのを頭に固定して、それをMRIみたいなベッド?に固定するらしく。
当日はネジ?みたいなのの痕が残るようだけど、数日で消えるようで、そんなに心配はないらしい。
痕が残るほどしっかりネジ?をしめるわけだけど、麻酔もしてるから、ほとんどの人が処置中のことを覚えていないらしく、痛いとかきついとかはないらしい。
それから。
私の状態だと、95%くらいの確率で、うまくいくだろうと思う、ということで。
でも、3000人に1人くらい、亡くなることもあるらしい。
亡くなる、っていう文字を見ると、やっぱりドキッとするけど。
でも私、くじ運、悪い方だし。まずは当たらないかな、当たらないといいな。
顔のマヒかも、と言っても、顔がハッキリゆがむ、というほどではなく、少し違和感があるかな?という程度ですむかもで。
処置後、1〜2ヶ月くらいして、ふらつきが出たりすることもあるようなのだけど、しばらくしたら治るらしいし。
ガンマーナイフのデメリットとしては、患部を取る手術とは違って、腫瘍をそれ以上大きくならないようにする処置、らしくてね。
私の病気、正式には聴神経鞘腫、というらしくて。
神経の外側に巻き付いてるサヤ(鞘)に水?が溜まってふくらんでる状態らしく。
そのサヤに放射線を当てて、それ以上大きくならないようにするらしく。
照射してすぐに小さくなるようなことはなく、1年くらいして、大きくなってないか診て、また定期的に診続けて。
今の医学だと、15年くらいして、大きくなってなければ「勝ち」という感じらしいのだ。
15年、と言われても。
正直、あと15年生きていられるかどうか、保証はないし、自分でもわからないしね。
それから、麻酔なんだけど、人によっては、吐き気とか痛みがあるかもしれないらしいけど。
今のところ、薬で嫌な思いをしたことがないので、大丈夫だといいな、と思う。

あとね。
これは残念なのだけど、聴力。
右耳の聴力、今、半分くらい落ちてるのだけど。
これは、治ることはないらしくて。
だんだんに落ちて、聴こえなくなるんじゃないか、ということだった。
聴力、今は左耳がちゃんと聞こえるので、日常的には問題がない。
右耳のそばでささやかれると、ちょっと言葉が聞き取れない、程度で、仕事でもそんなに支障はないと思う。
この感じなら、このまま右耳がもっと聞こえなくなっても、たぶん、大丈夫。
ドラッグも、ブライダルやレッスンという音楽の仕事も、たぶん、そんなに支障はないんじゃないかと思う、思いたい。
もっとも、本当に聞こえなくなるまで、どのくらいかかるかわからないし、それまで仕事が続けられるかわからないしね。
仕事をしている間だけ、完全に聞こえなくならなければいいや、と思うことにした。
説明していたD先生も。
さすがに、返事につまった私を見て。
「残念だけど、この場所に腫瘍ができてしまったから、仕方がない」と言ってくれた。
そうだよね。
手術でも、聴力が戻るわけではないようだし。
それなら、体に負担がかからないガンマーナイフの方が、いいよね。

こうして自分のため、文字に残している今も。
不安は、不安だ。
ドラッグもブライダルもレッスンも休みをとって、処置に専念しようと思ってるから、とにかく、無事にいくといいなと思う。
D先生も、カウンセリングの看護師さんも、「一緒にがんばりましょう」と言ってくれた。
そう。
先生やスタッフさんががんばってくれるんだものね。
家族にも仕事先にも、心配や迷惑をかけるんだもんね。
私ががんばらなきゃ、絶対にうまくいくわけがない。
大厄年にはちょっと早いけど。
放射線処置をすることになった来年。
私にとっても周りの人にとっても、佳い年になるといいなと思う。
ほんとに、健康って大事ね。

2024年1月10日
年明け
新年おめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

職場のドラッグは、完全曜日固定勤務で。
祝日関係なく、カレンダーの曜日通りの出勤。
昨年31日までドラッグの仕事が入っていて。
幸いなことに今年は、1日2日がお休みだったので、個人的にはゆっくり過ごせたのだけど。
元日から思いがけないニュースの続出で、心痛む一年のスタートになった。
自宅でニュースを見てるだけの自分が申し訳なくも思えた。
被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
少しでも早く穏やかな時が過ごせますように…。

あと少しで入院になる。
今のところ、年末と変わりなく、普通に過ごせているけど。
自分ではわからないけど、前に比べて体調、悪くなってるんだよね、きっと。
突発性難聴やメニエールの時には感じなかった「耳鳴り」。
この半年前くらいから、感じるようになって。

以前は病院で「耳鳴りするでしょう?」と言われ、自覚はしてないけどしてるのかな?と思い、「そうですね」と答えていて。
それがこの半年くらい前から、確かに耳元で、音が鳴ってるのがわかって。
じーんじんだったり、ぴかぴかだったり。
(こうやって言葉にするとなんか違うんだけど、その時によって音が違うんだよね)
そうか、これが耳鳴りか!って、実際に自覚している。

ブライダルもデイホームのレッスンも、今月はお休みをいただくことができた。
ドラッグもお休みをお願いし、朝礼でも繰り返して私のシフトの所の代わりの人を募集してくれていて。
とてもありがたいことに、9日間を、少しずつみんながサポートしてくれて。
張られたカレンダーの休みマークの所に、パートさんやバイトの学生さんの名前が入っていて。
いよいよなんだよね、と、改めて思う。

処置して退院してみないと、実際の体調、全くわからないし。
今のところ、2月は仕事できるかな?とは思っているのだけど、できればいいな。
入院前だけど、普通に生活して食事して仕事もできてるから、とてもありがたいよね。
このままでいけば、予定通り、処置も受けられそうだし。
皆さんにいろんなお世話になるのだから、まずは私ががんばって、臨まなきゃいけないし。
いい報告ができるといいんだけどね。できるよね。
特に何か大きな変化を望んではないけど、日常の小さな幸せを感じられていたいな、と思う。