Sick Diary 2


2007年3月29日
無事到着
さて、入院当日、1月15日。

前々日、入院センターから電話があり、朝8時半〜9時の間に来院して入院手続きを、と言われた。
わかってはいたけど、いよいよか、と思う。
月曜の朝。7時過ぎの電車。
地元の電車はかろうじて座れたけど、当然のように8時過ぎの東西線、丸ノ内線、出勤ラッシュの真っただ中。
ブライダルで時々乗る線だけど、当然ほぼ土日。
こんな混雑してる電車、経験がなかった。
二泊三日だけどキャリーに詰め込んでよかった。
乗り換えもとにかく混雑の中を歩く。
付き添ってくれた夫を振り返ることもできず、キャリーを引いたり抱えたり、案内板を見ながらとにかく急いだ。
二度目の、本郷三丁目の駅から東大病院への道のり。
ちょっとわたわたしたけど、さすがに二度目、そんなに迷わずに着くことができた。
午前の来院者が3000人強の大病院。
当然、入院の人もかなり多くて。
銀行みたいな受付票を取った後、広い待合室で待った。
こんなにたくさんの人が入院するんだな…と、なんだか不思議な気持ちになった。

少し待って受付が終了し、名前のリストバンドをつけてもらう。
入院中はこのリストバンドで管理するらしい。
短期だもん、病室についての希望なんてなくて、差額なしの部屋を希望していたのだけど。
都合が変わったらしく、なんと個室になってしまった。
ただ病院都合なので料金はそのままで、というありがたいお話で。
差額なしの部屋が空いたら移る予定ではあるけど、二泊だしそのままだろう
、と言われ、バタバタしなくていいんだなと少しホッとした。
とにかく大きな病院で。
私が入ったのは、A棟7階南病棟の角部屋。
入院棟は、中央の入院案内センターからお魚のしっぽみたいに斜めに伸びた2棟(A・B棟)に別れてた。
部屋に着いて、案内を見たら、個室、けっこうするのね(-_-;)
短期とはいっても、知らない人と同室はやっぱり気も使うだろうし。
ちょっとありがたい一人暮らしとなった。


入院生活と今後の処置の説明
少し待っていると0さんという看護師さんが説明に来てくれた。
入院の案内、これからの診察から処置の流れの説明など、丁寧に
話してくれて。
明るくてとても笑顔が可愛らしいお嬢さん。
二泊三日の日勤でずっとお世話になるそうで、とても安心感があった。
当然、一日の流れがあり、起床は6時。就寝(電気が消える)は21時。

…なんだけど。
私は個室なので、他の患者さんの迷惑とかないので、ある程度自由に過
ごして
いいですよ、と言ってもらえた。
しかも、シャワーやトイレもついているので、人を気にすることがないのは、
気分的
に本当に気楽になれた。
放射線科の先生も来て説明をしてくれた。
ガンマーナイフ処置の前日の流れとして、まず直前のCTとMRIがあると言われた。
それも経験がない造影剤を使った、より丁寧なMRIだそうで。
造影剤で、頭痛や吐き気が出るかもしれない、と言われてかなり緊張。
検査はスタッフさんが病室に呼びに来てくれて出かけることになっていて。
その日の患者さんの診察などの状態によって、何時になるかわからない、と言われた。
まあ、それは当然だよね。
…と、思っていたら。
まずCTに呼ばれて出かけることになり、そのタイミングで夫も帰宅することにし、1階のロビーで別れ、私は検査へ。
CTの受付に行き、リストバンドと名前確認、案内してもらった検査室に向かう。
(向かう、って言いたくなるくらい、スタッフさんも「遠いんですが」と地図を指しながらマルをつけてくれて、渡してくれた)
CTンは軽い肺炎と言われた時に何度か受けたことがあるので安心。
あっという間に終わり、病室に戻る。
地図を見ながら歩くのだけど、やっぱり少し迷った。

1日目・昼食
痛検査から戻って少しして、昼食を持ってこられた。
コロナ禍以降、個室での食事になったらしい。
15日のお昼はオニオンスープ、コーンサラダ(ハム・ニンジン・キャベツ)スパゲティにお肉と玉ねぎたっぷりのミートソースをかけて、デザートがプリン。
どれも蓋つきの容器で熱々のまま運んでもらい。
応接セットの所で食べることにした。
以前の突発性難聴の入院でもそうだったけど、食べるのが大好きな私、病院の食事も楽しみで仕方ない。
味付けや栄養素・カロリーも計算された食事は、自分では用意できない完全なお食事。
どれも、とても美味しかった
サラダはドレッシングかかってるよね?くらいの薄味だったけど、キャベツのシャキシャキがとても美味しかったし。
スープもミートソースも、減塩なんだろうけどしっかりお味がしてて。
応接セットから見える、7階の文京区の景色は、ちょっとした旅行気分だった。

翌日の処置当日はシャワー禁止なので、MRIが終わったら、夕方までにシャワーを、と言われていた。
着替えも済ませ、部屋で何となく待っていると、O看護師が来てくれて、点滴の針をつけてくれた。
以前の突発性難聴の入院では、毎日午前中に2時間くらい点滴があって。
そのため、初日に左手首に針を刺して固定して、針を刺したまま一週間過ごし、午前に点滴の管をつけたり外したりしたのね。
針が入っているはずなんだけど、慣れってすごいよね。
最初入る時としばらくの間は、針の感覚があり、動くとちょっと痛いんだけど。
できるだけ左手を動かさないようにして過ごしてると、いつの間にか、手首のネット包帯を見ないと、針がついていることを忘れそうになる。



     














1日目・夕食



夕食は、和食だった。
すまし汁、さばの味噌煮、きゅうりと大根の甘酢和え、ごはん、
デザートがオレンジ。
だしのしっかりきいたすまし汁、ほのかに甘酸っぱい甘酢和え。
さばはふっくらとやわらかく、骨なしの魚を使ってるみたいで、
食べるのに苦労がなく。
味噌だれがこっくりと甘辛く、本当に美味しかった。


夕食後、担当のU先生が来て下さった。
今日のCTスキャンとMRIの結果、翌日に予定通り、処置ができるということだった。
明日は3人、処置があるそうで。
処置の時間が短い人を先に、その後に私の予定、と言われた。
朝から頭にフレームをつけ、そのまま病室に戻って待機、それから
処置になる、とのことで。
残念なことに、当日は朝食抜き。
当日の処置次第で、時間もずれることもあるそうで。
そうすると、昼食の時間もずれるかもしれないな、と。
(そんなこと考えてる場合じゃないんだけど、ね)
穏やかで優しいU先生、診察の時と同じように「一緒にがんばりましょう」と言ってくれた。

夜… 長い
夜勤のS看護師さんが、夜のチェックに来てくれて少しお話しした。
U先生からも言われたけれど、頭にフレームをネジ?で止めるのね。
前2つ、後ろ2つ、全部で4ヶ所なんだけど。
どうしても痕が付くし場合によっては出血することもある。
パジャマを持参したんだけど、もしかしたら?ということもある、と言われ。
考えて浴衣をレンタルすることにした。
そうそう、ちょっと恥ずかしいことが…。
血圧を測りながらS看護師さん、「お食事はどうでした?」と聞いてくれて。
思わず自然に「美味しかったです!」と答えてしまい。
S看護師さんそのままさらっと「召し上がれましたか?」と聞いてくれて「はい」と答えたけど。
1人になって思い起こしたら。
お店のスタッフじゃないんだから、美味しかったかどうかなんて聞かれるわけ、ないんだよね。
食事をどれだけ食べられたか、残したかの確認なんだよね。
いやあ…じわじわ恥ずかしい。
今度聞かれたら、ちゃんと「全部食べられた」と答えようと思った。

病室の夜は長い。
テレビも、プリペイドのカードキーで見ることはできるんだけど、特にそんな気にならないし。
用意してた本やパズルをしたりして、気がついたら21時の消灯時間。
一斉に消灯になるかと思ったら、看護師さんが一部屋一部屋回って、消してくれるようだった。
その日、出発が早かったので朝5時半前に起きてて。
疲れてたのか、案外すんなりと眠ることができたみたい。