2000.6.19
子ども妖精の練習開始
大雨、どしゃ降り、なんて天気予報をまるっきり裏切って、朝から、暑いくらいのいいお天気。
降らなかったのは嬉しいんだけど、暑いのはちょっとやだな…。
久しぶりに、演出のT先生が来られると聞いていた。
今まで、コーラスの練習をしたところ、見てもらうんだって。
それにしても、オーディションから今日まで、出演メンバーがそろったことないんじゃないかしら。
どのパートが、どれくらいの人がいるのか、まだよくわからない。
実は今日、娘にとって、正念場のレッスンだったの。
オーディションから参加していて、とても気になった親子がいたのね。
多分、娘さん、うちの娘と同じくらい。
その親子、前回のレッスンから顔を出さなくなった。
もう出ないつもりみたい、そんなことを娘が言っていた。
確かに家でも、いろいろと話し合った。
このミュージカルに出たいのは、私。娘が言いだしたわけじゃない。
毎週のレッスン、「疲れた」とか、ちょっと遊び始めてきたのね。
練習まじめにやらないなら、ミュージカルに出る必要、ないじゃない?
細かいキャスティングも決まり、衣装も作ってもらった後じゃ抜けられないんだから。
そう言って、娘の気持ちを聞いた。
「やっぱり出たい。出る」 娘はそう言う。
そこで、パパとお約束をすることになった。
この次のレッスンで、遊んだりふざけたりしたら、もうミュージカルは辞める。
子供には、退屈したりするレッスンかもしれないけど、やる気がないなら、早いうちに辞めるべきだよね。

最初、コーラスの練習。
スコア(楽譜)だと、娘、歌詞を追うことができない。(歌詞が漢字なので・(^^ゞ)
それで、歌詞を全部抜き書きして、歌詞カードを作った。
全部ひらがなだから、書くのが面倒だったけど(^^ゞ
私が作った歌詞カードのコピー、おチビさんたち(1年生2人、3年生1人)に回った。
それぞれのお母さんたちが、表紙をつけたりして、各自の歌詞カード、きれいに作ってきてる。
うん、これで、後は歌って覚えるしかないよね。
I先生の指揮に合わせ、全員のコーラスの2曲、続けて歌った。
娘、私の横で、一生けんめい歌っている。
さすがに、今日で下ろされるかと思うと、真剣な顔して歌っている。
うん、こういう真剣な時間って、絶対に必要だよね。

全体のキャスティングは次の通り。
人間のグループ、妖精(歌メイン)のグループ、妖精(セリフメイン)のグループ、妖精(踊りメイン)のグループ、子ども妖精(踊りメイン)のグループ、そして、その他コーラスのグループに分かれるそうだ。
私は、妖精(セリフメイン)のグループ、娘は子ども妖精のグループ。<BR>
歌のレッスンの後、コーラスグループと、歌メイン妖精グループは解散となったけど、ほとんどの人が残って、レッスンを見学している。
T先生により、妖精のダンスパートの振り付けになった。
踊り妖精がするんだと思っていたんだけど、セリフ妖精も、踊らないといけないのね…(*^_^*)
3〜4人のグループに分けられ、次々と振り付けが入っていく。
それまでの、いくぶんのんびりしたコーラスの練習と違い、それぞれ緊張が走る。
カウントに合わせ、先生が踊りながら振り写しするけど、かっこいいな…。
つい見とれてしまいそうになるけど、余裕がない。
4小節くらいずつ、4グループ合わせて踊ると、見てる人から拍手が起こった。
「見てる方が楽しい!」 3年生のなっちゃんのママの言葉、真に迫ってるよな…。
踊ってる私たちは、他を見れないんだもん(^^ゞ
練習した曲、途中から、歌いながらのダンスになるらしい。
今はまだ、踊るのに精いっぱいで、とてもじゃないけど、歌うなんてこと、考えられない。
歌、うちでマスターしてこないとだめね…。
娘、踊ってる私に「がんばれぇ!」と言ってくれた。

さてさて次は…。
バレエのK先生による、子ども妖精たちのダンス。
おチビさんたち、帰らなくてよかったね。
初めて、メインの練習になったんだもの。
隅の方で、自主練習していた私たちだったけど、娘のレッスンになるとそっちが気になる。
娘、ダンスは好きなんだけど、習うのが下手なのよね…。
言われた通り、すぐ反応するのが難しいみたい。
高校生くらいのお姉さんバレリーナたち3人が上手に指導してくれて、何度もやるうちにおチビさんたち、上手になっていく。
だいたいの振りは覚えたけど、顔の向き、手の挙げ方など、これは自主練習ね。
最後に、小学生くらいのバレリーナたちと組んで、曲に合わせて踊った。
これ全部が、子ども妖精のグループになるわけね…。
それにしても、バレエやってる子って、ほんとに動きがきれい。
ほんのちょっとだけど、娘も練習をさせてもらえて、よかったよね。

次回のレッスン、私、欠席になっている。
アイムで、ベーゼンを弾く市民コンサートの本番の日なの。
娘たち、子供妖精はTスポーツセンターでレッスンがあるそうだ。
当然、お休みするつもりだったんだけど、なっちゃんママが、一緒に連れていってくれるとありがたいお申し出をしてくれた。
私はコンサート後に、そのスポーツセンターに行くことになった。
自分のレッスンを休むのは、ものすごく不安なんだけど、仕方ない。
せめて、娘はお休みにならなくてよかった。
帰りがけ、娘に「今日、がんばってたね」と声をかけた。
うん、このくらい真剣なら、一緒に舞台に出られるね。よかった。

2000.6.21
ハーモニカの調べ
今朝、家事の合間に、見るともなくテレビを見ていて。
天才ハーモニカ奏者、っていう見出しが、目についた。
ついつい、音楽の人って、気になってしまう。
28歳の女性、お名前、ちょっと不確かなんだけど、shimaさんといった気がする。
一見控えめで物静かに見える彼女、ハーモニカを手にすると、目の光が違う。
残念ながら、その曲を知らなかったのだけど、鮮やかな幅広い音色に、心惹かれた。

私は、楽器は、ピアノしか弾けない。
学生時代、リコーダーは練習したけど、楽譜を見て音を出せる程度。
音楽を奏でるまでは、練習したことがない。
バイオリンにあこがれ、通信販売で安いのを購入したが、独学ってだめね。
肩に乗せるのがとてもきつくて、曲を演奏できるところまで行かなかった。
音はだいたい取れるのに…なんかもったいなかった(^^ゞ
そのせいか、楽器を演奏する人って、無条件で尊敬しているところがある。
ピアノって、自分で音を作る必要は、ないのだもの。
弦楽器にしろ、管楽器にしろ、自分で音程を作らないといけないのよね。
ピアノは、誰が弾いても、同じような音は出る。
タッチによって、違うように聞こえるけど、厳密にいうと、出してる音は同じだそうだ。
前、こんな実験をしたという話を聞いたことがある。
ピアニストが演奏する音と、鍵盤の上をネコに歩かせた音を録音し、それぞれ検証した。
周波数などは、全く同じ。
物理的に言うと、ネコもピアニストも、同じ音を出したそうだ(^^ゞ
視覚から受け取る情報で、『音』が違って聞こえるのかな。
微妙なテクニックは、確かに違うだろうしね。

ハーモニカ、最近、ブームになってるそうだ。
そういえば、何日か前のテレビでも、女性4人組のハーモニカ奏者が、話題になっていた。
どこでも持ち運べて、気軽に音を出すことができ、でもとても、奥が深い楽器のようなことを、言っていたように思う。
確かに、小学生の時、弾いたことがあるものね。
スタジオで、shimaさんの生演奏が行われた。
どこか淋しげな、奥行きのある音、空気を震わすような音色が、耳というより心に残る。
クラシックで、巧みな技巧を表現し、唱歌では、人の心を揺さぶる。
shimaさんの手元、じっと見入ってしまった。
小さい頃から、家庭に音楽があったという。
お兄さんやお姉さんも、楽器をお母さんに習い、厳しいレッスンをつんだそうだ。
「音楽って怖い…というイメージでしたね」 shimaさんは、そう言って微笑んだ。
「中途半端じゃできないものだということを、教わりました」
音を楽しむと書いて、音楽。
なのに、極めようとすると、苦痛に他ならなくなる。
楽しい音楽でいるためには、趣味の範囲でのんびりするか、突出した才能の持ち主でないとできないことなのかもしれない。
プロのハーモニカ奏者って、世界でも数少ないそうだ。
その中で、shimaさんは、チャンピオンになったそうだ。
今度、楽器店で、ハーモニカを探してみようか…。
そんなことを思う、朝だった。