Sick Diary 2


2024年1月17日
退院の朝
入院3日目、1月17日。退院の日。
ほとんど寝れなかったけど眠気はなく、思ったより元気。
朝の体調管理はまた別の看護師さんで「退院までのお手伝いをします」と言っていただけた。
準備ができたら着替えもしていただいて大丈夫、と言われて。
少しずつ準備もしたので、部屋の片付けもほとんど終わっていて。
あと少しの入院生活、ゆっくり過ごした。
前日に感じた頭痛も、ほとんど感じず、頭の物理的な痛みも、特にない。
ただ、ステロイド剤と胃薬を2週間分出してもらった。
ステロイド剤は、突然止めるとよくないので、まず1週間1日1回4錠。
次の1週間は2錠にして、それでおしまいだという。
朝食後に胃薬と一緒に飲むので、忘れることもなさそう。


朝食は、考えたら入院して初めてで、パン食だった。
コンソメスープ、キャベツたっぷりニンジン入りのチキンサラダ(マヨネーズ付き)、牛乳、ロールパン(はちみつ付き)。
せっかくなので、隣の談話室に行って、備え付けの電子レンジでちょっとパンを温めてみた。
サラダも量が多く、普段かるく済ませちゃうことも多いので、こんなにしっかり野菜も摂らなきゃいけないのねと反省。
(いや、なかなか、こんな風にはできないけど)

無事、退院
退院前に、病棟の放射線科の先生が傷口の消毒と包帯外し(とはいっても包帯は寝てるうちに外れてしまったのでガーゼだけ外してもらった)、退院後の診療予定を説明された。
最後に、看護師さんに部屋のチェック(忘れ物とか)をしてもらい、無事に退院となった。

あらかじめ、退院は、娘にお迎えをお願いしていた。
私がさんざん迷った道を、娘、いとも簡単にMAPでさくっとたどり着いてくれて。
入院センターの入口で待ち合わせ、会計を済ませて家まで戻った。
平日の10時を過ぎてることもあり、電車のピークは過ぎていて、座ることもできた。
たった二泊三日だったけど、私にとってはそれなりに長い日々だった。
処置後、思ったより元気でいられたのがとても嬉しく。
普通に歩いて電車を乗り換えて帰れたのも、ホッとした。
地元の駅には、夫が車で迎えに来てくれていて、これで無事、私の入院の全行程が終了した。


退院してから

退院してから、入院前とはそんなに、生活は変わってない。
仕事先のご厚意で1月いっぱい、ほぼお休みをもらっているので、日常の家事以外、ひたすらゆっくり過ごしている。
お薬も朝だけなので、忘れずにちゃんと飲めてる。
めまいふらつきも特にない。
しばらく立ってると、まだ少し疲れが残っているけど、立ってられないほどじゃない。
耳鳴りが、入院前はけっこう頻繁に感じてたけど、これもあまりなくなった気がする。
(気分的なものかもしれないけど)
聴力は戻ることはない、と言われてるから、これも納得してるしね。
普段、仕事を休むことがほとんどなかったから。
この、与えてもらったお休みを、ゆっくりゆったり過ごそうかな、と思ってる。

帰宅してから、仕事先に電話やメールで報告した。
ドラッグも1月最後の週から戻るし、デイサービスの音楽レッスンもブライダルも、2月から予定が入っている。
どちらもありがたいことに、体調が悪ければ連絡してと、私の退院をとても喜んでくれている。
今の感じだと、予定通り、仕事に復帰できそうでとても嬉しい。

今回の病気で、あらためて家族に感謝。
私から話を聞き、夫は病院での説明も聞いて、万が一のことを考えたようだ。
普段離れて暮らしている娘も、いいお年になって最近は親に意見したり親を諭したりすることも多くなったのだけど、でも本当に心配してくれたようで。
仕事を休んで迎えに来てくれて、家でのサポートも延ばしてくれた。
自分では何もできないことを心配するのって、とてもきついよね。

それから、友達や知人にも感謝。
普段ネットでつながってる昔からの友達、仕事で知り合った友達、地域ボランティアのレッスンのママたち。
入院と退院の連絡をして、たくさんの応援コメントをもらった。
ドラッグでちょっと仲良くなり、買い物時に挨拶をするお客さんには、しばらくドラッグをお休みすると話した。
「待ってるからね、お大事にね」の言葉が、本当に嬉しかった。

それから、この件でいろいろお世話になった、たくさんの病院にも感謝。
偶然見つかった病気だけど、ちゃんと診てもらって、定期的に検査し続けてくれて。
最終的には、東大病院に紹介してくれて、無事に処置をすることができた。
気づかずにずっと普通に生活してたら、めまいで立っていられないとか、全然別の病気になってたかもしれないわけで。
早めに(かどうかはわからないけど)、ちゃんと私をガンマーナイフ処置に導いてくれた先生方には、お礼しかない。

それから、当然、仕事先にも感謝。
ドラッグは、普段の遊びのお休みでは、基本、メンバー同士でシフトを代わってもらったりしてるんだけど。
今回の半月にわたる欠勤では、パートさんやバイトさん社員さんにまで、私の入院での欠勤を伝えて、少しずつみんなで時間調整してシフトを埋めてくれた。
復帰したらみんなにちゃんとお礼を言わなきゃね。
ブライダルもデイホームの音楽レッスンも、今回1ヶ月空けてもらった。
ブライダルはスケジュール調整もあったと思うし、デイホームはいつも楽しんでくれるメンバーさんたちのレッスンをお休みにしてしまった。
2月からまた元気でお仕事しないといけないな。
みんなに楽しんでもらえるようにしなきゃね。

まさか2度も、耳の病気で入院することになるとは思っていなかった。
今回の聴神経鞘腫。
前にブログにも書いたけど、今回の放射線ガンマーナイフは、根本的な治療、ではないみたい。
鞘腫にできた水ぶくれ?を、これ以上大きくならないように処置した、ってことで。
処置の結果がわかるのは、年単位とかしばらく時間がかかるらしい。
まず半年後、7月末に、あらためて東大病院でMRIを取って検査するみたい。
その前に、数ヶ月くらいして、顔に軽いマヒが出たり、ふらつきが出たりするかもしれないという。
もし、鞘腫がさらに大きくなったら、もう一度ガンマーナイフ処置や、もしかしたら手術をするかもしれない。
ずっと定期的に検査し、あまり変化がなく、体調的にもそんなに変化がなく。
それで15年過ぎたら「勝った」と言えるだろう、と東大病院のU先生から言われた。
15年、ね…。
正直なところ、私、元気で生きていられる自信はない。
その時になって、他の病気になっていない保証はないし(いや、絶対にどっか悪くなってるだろう)、耳の聞こえとかふらつきとか、そんなの気にならなくなってるかもしれない。
だけど。
今回、たくさんの方のお世話になって、急激に体調を崩して仕事や普通の生活すらできなくなっていたかもしれない状態に、ならずに済んだ。
今、私ができることは、15年先をどうこう思うんじゃなく。
毎日、体調に気をつけてがんばるだけなんだと思う。
あんまり先の約束を考えるんじゃなくて。
ちょっと先の予定を楽しみにしつつ、お仕事しようと思う。
今回の入院が、最後でありますように…。